Take Action

50歳からはじめたフルマラソンでサブスリーを目指す。

パワーメーターを用いてランを鍛える

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ランにもパワーメーターの時代がそろそろ来ますかね?

 

 

 

自転車でパワーメーター(最初はPowertapだったな)を使いはじめて12年。

今は、

自転車用に、ペダリングモニターとKURAとKickr bike

ラン用は、Stryd

のパワーメーター機能を使用中。

 

 

パワーメーターは家庭でZwiftを楽しむための必須アイテムです(^^)。

 

 

これまでパワーメーターを使ってきて、その良さを実感してきた。

パワーメーターでランを鍛えるメリットを、下記の視点から整理してみたい。

 

 

これらのメリットを享受するためには、データ分析できるアプリケーションの存在が必須であるということ。

 パワーメーターから収集されたデータを分析して初めて意味がある。

 現在のパワーだけがわかればよいという贅沢な使い方をしたい人ももちろんどうぞ。

 

 

 

 

虫の目(ミクロな視点)

 レースやワークアウト単位での視点というべきか。

ランでパワーメーターを使用する利点は、このチャートがすべて物語っていると思う。

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出典:Stryd | Power Meter for Running

 

ランを行っているとき、風や標高の変化によりペースは常に変化するものの、パワーを終始一定に保つことで、自分の限りある体力を、効率よく推進力に変換することができる(余すところなく出し切れる)。

 

 

適切なトレーニング強度を管理する意味でも重要。

 

自分が1時間維持できる最大パワー(Critical Power or FTP:どちらも同じ意味)を100%としたとき、その値に対してトレーニング強度を設定することになる。

つまり、今の自分の実力にあった最適なトレーニング強度を選択・実施することでき、レース時のペースの目安にも使える。

 

ちなみに、自転車でTTレースに出るときは、私はパワーメーターの下僕です(^^)

 

 

Zone毎に  CP(Critical Power)に対してどれぐらいの強度かを定義されている。

例えば、tempo走は、Zone2(80-90%)で行うトレーニングということ。f:id:kensuke_jp:20201102144654p:plain

 出典:Power Zones – Stryd

 

 

実際のランのワークアウトのメニューを例に取ると、

インターバルトレーニングを行うときには 

  Zone 4:257W - 267W(107%〜111%):30sec x 6本

 

リカバリー走を行うときには

  Zone 1:158W - 180W(66%〜75%):50min x 1本

という感じで設定される。

 

 

自分が1時間維持できる最大パワー(Critical Power or FTP)を基準にしたトレーニング強度なので、指定される強度でトレーニングを行えば、どのような路面・風速・斜度の中でおこなっても同じトレーニング効果が得られる。

 

さらに、自分の成長に応じ、トレーニング強度を(自動で)最適値に設定できるのが、パワーでトレーニング強度を管理するときのメリット。

 

STRYDでは、STRYD Training Plans という機能が提供されていて、ワークアウトのメニューにおけるトレーニング強度を、自分のCritical powerを基準に自動計算し設定してくれる優れもの。

Garminウォッチ上に、Garmin IQからStryd Powerアプリを導入しておけば、Garminウォッチ上で、パワーベースのトレーニング強度管理をしたワークアウトを行うことができる。

takeaction.hatenablog.com

 

Garminウォッチ上にて、Stryd Powerアプリでワークアウトを表示させた例

Critical power=240に対して、各インターバルトレーニングがグラフで表示されている。

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ちなみに、パワーと心拍数との違いについては、いろんなところでも記載されているのでご参考まで。

runners-core.jp

 

 

 

 

鳥の目(全体を俯瞰)

パワーを測定するメリットとして、トレーニング全体を俯瞰できることがあげられる。

一番大事なレースに向かって、ちゃんと自分はトレーニングを行えているのは?

その結果としてコンディションは上がってきているのか?

が数値化できれば客観的に判断できるし、その過程を含めて再現性が生まれてくる。

 

 

Training PeaksやStravaの有料サービスには、パワーメーターからのデータを収集し分析して、全体を俯瞰させてくれる機能が提供されている。

  • レーニング強度とボリューム(TSS):トレーニングが身体に与えた負荷を数値化したもの
  • フィットネス(CTL):過去42日間のTSSをもとに、体力を数値化したもの
  • 疲労(ALB):過去7日間のTSSをもとに、疲れを数値化したもの
  • フォーム(TSB):現在の調子を表す数字

 

チャートの見方や用語解説は本家のサイトにおまかせするとして、これを見れるようになれば、

  • ちゃんと自分の体力が向上してきているのか?
  • レーニングにより疲労がたまりすぎていないか?(休息を取るべきタイミングではないか?
  • 本番にむけて調子は上向いてきているか?

といったことが自分で判断することができる。

 

調子の良い悪いを感覚に頼っていた人でも、数字で「今、調子いいですね!」とわかれば、感覚と数値を合わせることができ、とても心強い。

 

  

このように単にパワーが分かるだけでなく、トレーニング全体を俯瞰してみることができる機能を使うようになれれば、パワーメーターに対してお金を出す意味はあるとおもう。

自分の場合は、パワーメーターとTraining Peaksがトレーニングにおけるパートナー。毎年目標とするレースをきめて、フィットネスを向上させ、疲労を抑えつつ調子をあげていくために欠かせない。

 

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出典:What is the Performance Management Chart? | TrainingPeaks

 

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出典:Fitness & Freshness – Strava サポート

 

魚の目(流れを読む。足裏で痛いやつではない

 

鳥の目でも触れた有料サービスて提供される機能が、コンディションを管理する上で非常に役に立つ。

 

目標となるレースやイベントに向けてコンディションを高めていくには

  • レースに向けたパフォーマンスを高めていく

ことが重要なポイント。

 

年齢とともに疲労を効率的に回復させることが、トレーニングを行う上で重要なポイントになってくるが、疲労が数値化されることで、休息すべきタイミングかを判断できる。

適切なタイミングで休息をとれれば、効率的に回復できるだけでなく、オーバートレーニングや怪我を未然に防ぐことができる。

まあ、自分の場合はオーバートレーニングとは無縁かな(^^)

 

あと、パフォーマンスがちゃんとピークにむかっているのか、数値で判断できるならどうだろうか?

レース当日に自分のベストパフォーマンスが発揮できるよう、テーパリング時に材料となる数値を見ることができる。

 

 

 

書籍等でも、実際のサンプルとともに詳しい見方が解説されている。

Training Peaksの認定コーチである伊藤さんによる、Performance Management Chart(PMC)の解説は、流れを読むコツがまとまっていてわかり易い(自転車での例)。

note.com

 

 

(参考情報)現時点で手に入るラン用のパワーメーター

装着場所によって分類してみた。

機器によって測定方法が異なるし、シューズを変えたり、走り方を変えると、当然のことながらパワーの出方も変わってくる。

新しいシューズを選ぶ際に、パワーメーターをつけて走ってみることで、パワーが出やすく、楽に走れるそうなものを選ぶという時代がくるかもしれない。

 

ちなみに、どのパワーメーターが正確なのかを比較した情報もある。Strydが一番正確っぽいです。

Who Makes the Best Running Power Meter? | Outside Online

 

 

 

シューズ上

https://www.stryd.com/  片足

https://runscribe.com/    両足

http://shft.run/about/   片足+胸

 

シューズの中

https://feetmesport.com/en/index.php

https://rpm2.com/

 

https://www.garmin.co.jp/products/accessories/010-12520-10_010-01746-14/

 

https://www.polar.com/ja/smart-coaching/running-power

 

 

番外編:シューズおよび身体に装着

正確にいうとパワーメーターではないが、ランにおいて様々なデータを取ることができる。

https://www.leomo.io/pages/running

 

 

これらはパワーだけでなく、いろいろな項目が測定できるので、別途整理しようとおもう。